テスト焙煎評価でのカッピング廃止について




こんにちは。。
 
11月Superbケニアセットのテスト焙煎、カッピング情報でも、少し触れましたが。。
 
改めて、テスト焙煎時に、カッピングと松屋式ドリップの両方で珈琲を評価してきましたが、
12月商品より、松屋式ドリップによる試飲のみにすることとなりました。
カッピングは、生豆の質、個性を判断する時に用います。
 
1年間、テスト焙煎時にカッピングでも珈琲の評価をしてきました。
その中で、カッピングと松屋式ドリップで評価が異なることが多々、ありました。
評価が異なる場合は、実際にお客様が召し上がる形態を考慮し、松屋式ドリップでの評価を優先してきました。
 
例えば、香や酸味を引き出したい焙煎では、カッピングでは浅めの焙煎のカップが好印象となります。
浅めの焙煎よりやや深い焙煎度合いの珈琲は、香味が強く感じられず、評価が下がります。
ですが、これを松屋式ドリップで試飲しますと、浅めの焙煎は、酸味が強く、渋さを感じる珈琲だったりします。
逆に、浅めの焙煎よりやや深い焙煎度合いの珈琲は、酸味、甘味等の香味のバランスがよく好印象だったりします。
 
このようにカッピングの評価が必ずしも松屋式ドリップによる試飲と同じにならない訳です。
 
昨年度は、生豆が持つ個性を分かりやすく引き出すことに力を注いだ1年でした。
今年度は、苦味や焙煎が作り出す香味も含めて、珈琲としての美味しさを表現していく所存です。
 
焙煎が深くなるにつれ、当たり前ですが、香に焙煎臭がつきます。
焙煎臭が付いた珈琲は、豆が持つ香を判別しにくくなります。
焙煎度合いが深くなると苦味も増す訳ですが、深い珈琲をカッピングすると苦さが強く感じられ、
それ以外の香味を取ることを阻害します。
ただ、苦味は、珈琲を構成する重要な味の1つであります。
カッピングで苦く感じた珈琲でも、松屋式ドリップで抽出すると非常に上質な苦味が珈琲感として
魅力的な珈琲であることが多々、あります。
 
カッピングを廃止しようとした理由の1つでもあります。
 
今後は、実際にお客様が召し上がる形態だけで、テスト焙煎の珈琲を評価していきます。
但し、当店は、抽出方法として、松屋式ドリップを推奨しております。
そこで、テスト焙煎の評価方法は、松屋式ドリップによる試飲のみにすることと致しました。