1月特別企画 タイ王国 ヨク農園 Special 200g
内容量:タイ王国 ヨク農園 Special100g×2個
生豆情報(スクリーン選別)、生豆情報(ハンドピック)、テスト焙煎・カッピング情報、本焙煎情報
写真はサンプルです。
「タイの基準」
2013年4月、Qグレーダーのテストを翌月に控えていました。
アジアのカッピングのテストはインドネシアの生豆を対象に行われることは想像がついていましたが、念のため、タイの生豆を取り寄せて
カッピングすることにしたのが、タイの生豆との初対面でした。
その時、取り寄せた生豆は、アラビカ種のシングルオリジンです。
10種類程度のインドネシアとタイの珈琲をカッピングした結果、とてもスペシャルティコーヒーとは言い難いフレーバーでした。
ハンドピックをしたにも関わらず、雑味が酷く、カッピング用の浅い焙煎ではそれは顕著に現れていました。タイの生産技術の低さを実感しました。
その約1年後の2014年5月、タイの生豆の輸入業をされている方が、ヨク農園の生豆を持参してフレーバーコーヒーを訪れました。
その場で焙煎して、この生豆の由来などを聞きながら試飲をしました。私の第1印象は、素直に「美味しい」でした。
雑味がまったくなくクリーンで透明感がある味でした。1年前にカッピングしたタイの生豆の印象が強かったので期待していなかったのですが、
予想以上に品質が高く、ちょっと感動したことを覚えています。
この生豆の詳細は後述しますが、ブルーマウンテンを移植して栽培しています。
酸味の華やかさ、ボデイーの強さ、コクの重厚感といった点では、マイクロクライメイトの違いが出ているのか、
ブルーマウンテンに比べると乏しいですが、爽やかで優しい酸味は心地よく、甘味がほんのりと感じる澄み切った珈琲でブルーマウンテンと
通じる所があります。飲みやすく、飽きずに何杯でも飲める珈琲です。
ただ、深煎りにすると、酸味は消えて単調な珈琲になってしまうことから、生産技術は発展途上であることがうかがえました。
王室プロジェクトで始まったコーヒー栽培ですが、現在、タイでは、専門家の指導の下、品質と生産性の向上に取り組もうとする動きがあります。
さらなるクオリティの向上が期待できます。
また、タイのコーヒーは、日本で流通量が極めて少ないですが、今年1年でタイの生豆を目にする機会が増え、
今後、取り扱い量が増えていくだろうと確信しています。
タイのコーヒーは、品質、販路の点で成長する可能性を秘めていると考えています。
本商品は、現時点におけるタイの最高グレードの生豆です。
さらに、スクリーンを導入し、当店が大粒のみを選別して商品に使用します。
本商品でタイのクリーンな珈琲を味わって頂ければ、将来、タイの進化したフレーバーを確認する基準となることでしょう。
タイ・ヨク農園
ヨク農園は、タイ北部チェンライのドイチャン山パンコーン村にあります。パンコーン村は海抜1,400~1,600mの高地で、コーヒーの生産に理想的な気候、土、環境に恵まれています。
パンコーン村では1989年にコーヒー栽培が始まりましたが、害虫被害により全滅してしまいました。
そこで、タイ国王プロジェクトとしてアメリカ国務省に協力を要請し、1996年にティピカ系列のブルーマウンテン品種を譲り受けて栽培を始め、現在に至っています。
ヨク農園は、長年コーヒー栽培に携わってきたタイの青年に大学で有機農を専攻させ、彼の農園管理によって2010年にタイ農業省よりQGAP認定を取得し、
100%SHBアラビカ、無農薬、化学肥料不使用のコーヒーを生産することができるようになりました。
ヨク農園では、日陰栽培農法によって、ゆっくり時間をかけてコーヒーノキを育てています。
栽培は、昔から地域に定住する山岳少数民族のアカ族がすべて手作業にて行っており、特に収穫は、熟した実だけを選別して摘み取るため、作業に約3ヶ月を要します。
精製方法は、伝統的なフルウォッシュドを採用しています。「ヨク」はアカ族の言葉で「美味しい」という意味です。
ヨク農園のコーヒーは1995年のタイ全域コーヒー大会での優勝を始めとして、複数の国内のコーヒー大会にて優勝して注目されるようになり、地元の放送も取材に訪れました。
今後、世界でも知名度が上がっていくことが期待されます。